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120429_ROAD@宮城県山元町

LFN ROAD at 宮城県山元町公民館前

2012.04.29.sun

これまで何度も訪れてきている山元町でイベントを開催してきました
山元町はJRが通っていたのですが
津波によってなくなったしまったので人口減少率がもっとも多くなってしまった町です
現状もどこにJRが復活するのかもわからず
津波地域のみなさんは家を修復するかどうかも決められず
ほとんどの地域が未だに瓦礫が残っている状態です
ボランティアも受け付けているのですが
なかなか集まらず、仙南地区の2市2町のなかでももっとも復興が遅れてしまっている場所でもあります

今回は飲食や物資提供の他、大道芸、My Pianoライブ、小久保淳平ライブなどを行ってきました
物資ですが青家の青山さんから手作りのマフィン100個いただきました
オーガニック全粒粉、豆乳、太白ごま油、きび砂糖で作っているので
卵&乳製品アレルギーの子供達でも安心という素敵なものであっという間になくなりました
また魂同組さんから焼き鳥やフランクフルトを、井田順子さんからは手作りグラノーラをいただきました

また久しぶりに山元町にかえってきてくれたPlumpynutsチームは綿菓子つくりと
いろいろな縁日グッズでまたしても子供たちに大人気となっていました

最近は現地の仮設でポスティング制度があり
イベント告知をおこなっています
この日を楽しみにしていたというみなさんが朝から集まってくださり
一緒に準備も手伝ってくれました

物資提供はもう良くないという声もありますが
ものだけもらって帰りますという方は逆に少なくなってきています
普段は逢わない避難者同士も久しぶりに顔をあわせ,近況を伝えあったり
もちろん自分たちメンバーとも再会を喜びあったり、今の避難状況などを伝えてくれます
継続している事で見えてきているこういったイベントの大切さが今回ははっきりとわかりました

復興支援がしたいけどどうすればいいかわからない
この先のやるべき事は?とよくきかれます
自衛隊が撤退したあたりから、それぞれの行政がそれぞれのことはおこなうこととおもわれがちです
ですが
行政の動きはあくまでも平均主義なので
ほんとうに困っている方々への活動はなかなかできません
各団体の活動も緊急時では即決で様々な事ができたのですが
行政との足並みをそろえると地道なものになっていきます
また
今から何かしたいと思う団体も、これからどこかのまちに入っていこうとすると
面倒な申請が必要であったり,色々な規制があったりでうまく活動できません

この山元町で続けてきた事はとても素敵な形に成長しています
始まりから終わりまで
小さな子供もたくさんあつまり
そのお父さんお母さんももちろん,おじいちゃん、おばあちゃんたちも一緒に楽しんでいます
なかなかそんなイベントはないと思いますが
提供している自分たちも、それぞれが現地のかたと話をしたり,子供たちと遊んだり(結構本気で遊んでいます)
この個人が現地の個人と様々な繋がりを持ってもらう事で
平均主義ではできないアクションがおこなえます
そんな繋がりから
坂本地区の仮設に今回は縁あって鯉のぼりと五月人形を提供してきました
自治会長さんはじめ仮設のお父さんがたと一緒に子供たちのための準備をおこないました

たしかに
ほかの仮設からはあそこばっかりずるいという声もありますが
他の仮設でもひなまつりからの繋がりで子供の日のおまつりを一緒につくりましょうというところもあります
大切な事は
行政からの落ちてくる平均的なものをまつのではなく
一緒に話をして一緒に作っていこうという声をあげること、そしてアクションをおこすことであって
そういったことがこの山元町でも少しずつできてきています
一方的に鯉のぼりなどを提供するのではなく
現地の大人たちとはなしをして,一緒に設置ををして、いっしょに喜びあう

こういったことが自分たちも支援している側という感覚(してあげている)ではなく
地震によってあらたに知り合えた家族達と
子供たちのためにあらたな町づくりをいっしょにはじめようというスタンスになり

他には得る事の出来ない”人としての大切なものを感じさせてもらえること”に繋がります
復興支援は被災者のためにということもありますが
自分自身へのためであるほうが良いと思います
またそれ以上に
ともに何かをつくり出し、喜びあえること
それがすべての”生きる”ことにつながる実感として現実的に現地にも自分自身にも与えられるのだと思います

福島のことを考えると大変なことばかりなので辛くもなりますが
こうして福島から宮城の一番の入り口である山元町をみんなで元気にする事が
やはり福島の”生きる”にすこしでも繋がってもらえたらと願います

だいぶ
震災関連の事は世間から話題が少なくなってきていますが
じつは今からがとても躍動的で
また支援の本質が試される時だと思います

“しなければいけないこと”と思わずに
“したいこと”と思うことができたら
こには美しいものしか待っていないはずです

Candle JUNE

<物資提供>

井田順子(グラノーラ)
青山有紀(手作りマフィン)
CHUMS (帽子や洋服など)
Plumpynuts(綿菓子、駄菓子など)
魂同組(焼き鳥・フランクフルト)
WORLD SURVEY Inc.(シャンプー・リンス)
新田玩具人形株式会社(こいのぼり)
武州甲冑製造 株式会社(五月人形)

<ワークショップ>
メイドインアース(ミサンガあみ、布ナプキン作り)

<大道芸>

伝手プロジェクト(シルヴプレ/ドルフィンマジック/ポコ舞踊団)

<LIVE>
小久保淳平
My Piano

<マッサージ>
TAWOO森川千絵

<写真撮影>
大野秀典
大森常治

<ステージ>
シミズオクト