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4月11日 福島市の復興住宅にて

この日は宮城県山元町のいちご農家 燦燦園さんがたくさんのいちごを持ってきてくださり、
ぴかぴかな復興住宅の集会所で、いちごの優しい香りに包まれながらの月命日スタートでした。

私はハンドマッサージで参加させて頂きましたが、子どもたちがとても元気で、マッサージのお部屋も終始にぎやかな雰囲気となり、
明るく温かい時間を皆さまと共に過ごすことが出来ました。

楽しいお話もたくさん聞かせて頂きましたが、
今回のレポートでは、施術しているお母さんたちとお話ししていて、ずきっと心に刺さったことを紹介したいと思いました。

原発のたくさんのことを知っているお母さんの言葉です。

「地震が起きて、確かに前よりもずっと放射能の心配をするようになったけれど、
この不安は実はずっと抱えていた不安、震災前だってあった不安。
その不安が的中しただけのこと。
だからこそ、国に、もうどこの場所だって、原発は動かさないでほしいな!って思っている。」

新しい復興住宅に引っ越されてのお話。

「復興住宅に住んで、ここがいいとか悪いとか、それはあまり思わない。
ただ、今度はどれくらいここにいることになるんだろう?という気持ち。
先の分からない不安がいつもいちばん大きいんだ。」

夜、寝る前に何を思うか?という会話から。

「震災から悪い方に進んでしまう想像をしてしまう癖ができた。悪い方の想像が当たることが多くなった。こうなったら困る、が現実になってきたからだと思う。」

きらきら明るくお話ししてくれるお母さんのことばです。

「県内に新しく、子供のための病院が作られたと聞いたとき、それは病気の子供が増えたからなのではないかと少し疑ってしまった。
普段でも うちの子供は本当に大丈夫だろうか? と考えてしまうことがある。
疑っても仕方ない、考えても仕方ない、とわかっていてもつい思うときがあるんだ。」

わたしが田舎に住みたいと言ったとき。

「震災前の福島なら、いいところだから引っ越しておいでよ!って言ったけど、今は、福島はやめたほうがいいよって言いたい。」

こんなことを言わせてしまって、反省しました。

繊細な部分を書くのはどうなのか?と悩みましたが、あえていくつか紹介させて頂きました。

わたしが月命日に参加させてもらう上で、ひそかに持っているテーマに、
「悲しみには手を当てて、喜びに変えていく」というものがあります。

そこから、「実際に手を当てなくても、心に留めることで、喜びを作っていく要素になったら良いな」と思い、前向きな気持ちを込めて書きました。
不安や疑いは抱え込む程に大きくなると思うので、今後も少しでもお話ししやすい時間をつくっていけたらと思います。

LFNスタッフ
福田

 

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