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宮城県山元町にて月命日11日の灯火
11/11宮城県山元町に行ってきました
9月より始まった月命日にキャンドルを作るというアクションが今回で3回目となりました
だいぶ寒くなってきた宮城県
今回も津波地域の復興状況を見に行きつつも
山元タイムで関わってくださっているお母さん達が暮らす仮設住宅にお邪魔してきました
本当にそれぞれの仮設によって
集会場の使用の仕方や利用頻度など様々で
もちろん各住宅の作り方も違うので
善し悪しがはっきりわかります
この仮設では
日当りが悪く
洗濯物がなかなか乾かないので
となり町のコインランドリーまで車で行って乾燥機にかけているとも聞きました
集会場ではお母さん達がそれぞれに内職的なものづくりをしていました
山元タイムではここのおかあさんたちにミサンガの糸の紡ぎ作業をおこなってもらっています
月命日のキャンドル作りは夜にバーベキューなどご飯の会がありますが
この日の会では、ここのお母さん達にそれぞれごちそうを作ってもらい、持ってきてもらえました
山元町にある仮設すべてをまわれている訳ではありませんが
子供達の遊び場がなかったり
寒さ対策が甘いところなどがある状態です
ほとんどの仮設生活者のみなさんは津波地域の方々ですが
未だに津波地域の今後の展開も見えていない部分があり
こまっている話をたくさん聞きました
仕事の関係からや
また子供達の通学などからも町を離れた方がたくさんいます
この日の昼から始まるキャンドル作りは
そういったお母さん達も参加してくれます
現地を取りまとめてくれている
山下さんは
本当に様々な状況の町の方々へ配慮をもって
この活動の声がけをしてくださっているので
現状電車がなくなったため町を離れなければいけなくなった方々や
仮設で暮らす若いお母さん達
またそこまで難しい作業はできないけど、という高齢のおばあちゃん達など
そして
仮設暮らしではない方々など
本当に様々な状況の方々に声がけをしてくれているので
それらの人たちから町の状況を知ることが出来ます
この”山元タイム”の理想をしっかりと山下さんは理解してくださっています
限られた方々のみの雇用で終わることなく
いずれ
『山元タイムがあってくれたおかげだ』と町の人たちに言ってもらえるように努力してくださっています
そんな山下さん宅から見える津波被害の景色は確実に夏から冬になってきました
山下さん宅に飾られていた言葉
この言葉は今の現地の人たちにも
そして自分自身の心にも深くとどめておきたいものでした
おかあさんたちとのキャンドル作りは
三回目ということもありみなさんだいぶ慣れてきました
そして
ここで出来たキャンドルは12/5からクリスマスにむけて銀座三越伊勢丹で期間限定販売をおこなうことも決まりました
夕方には作業を終えて
夜のバーキューの準備が始まりましたが
昼間お邪魔した仮設のお母さん達がごちそうを持って集まってくれました
そしていつも参加していただいている塩竈の平塚さんと、りえさんも作業の時間から手伝いにきてくださり
栗原の阿部君も
名取の閖上地区で被災した長澤さん親子も参加してくださいました
こうして
何度も訪れている山元町に、震災でこれまで出会ってきた方々が集まってくれることに喜びを
そして
それらを受け入れてくれる山下さんをはじめとした山元町のみなさんにあらためて感謝しています
一カ所だけの支援でない形がこうした新たな被災地同士のつながりも生むことができています
夜になるといっそう冷えこみ
なかなか外でキャンドルを灯してもみんな出ることは大変かと思ったのですが
すべてのみなさんが外に集まりキャンドルを灯してくれました
あらためて月命日でもある11日を実感しました
自分たちが囲んでいるキャンドルの周りは真っ暗ですが
その小さな光のまわりには
確かに様々な状況の人たちがしっかりと囲んでいて
大切にその光を守り、そして育むかのような感覚に思えました
きっとこの時、夜空からこの場所を見たときには
真っ暗の中に輝く小さな光だったと思います
津波がくる前は
いくつもの生活の明かりがあったこの町に
こうして光を取り戻す作業を様々な人たちでおこなう
きっとこういうことが本当の”復興への道”ということなんだと、改めて思いました
祈りの後に山下さんのおとなりのおばあちゃんが車いすで参加してくれたのですが
この日が誕生日だということで
夕方から参加してくれていた七尾旅人くんがハッピーバースデーを歌ってくれました
祈りの時間では涙するお母さんもいたのですが
その後には喜びの笑顔あふれるごはんの時間となりました
ごはんの後でも
七尾旅人君はお母さんたちがよく知っている曲を何曲か歌ってくれました
毎回いろいろな人を山下さんは集めてくれて
楽しい話や
被害の過酷な現実、うまくいかない復興計画、様々な話を聞くことが出来ますが
お母さん達がみんな
帰った後でもラブフォーニッポンのメンバーと山下さんとの交流は遅くまで続き
楽しい時間にもなります
とはいえ
すべてにおいて山下さんにお世話になりっぱなしとなります
一般的な支援活動とはまったく違う形ではありますが
それでも
この形作りの先に
本当に大切な関係性の構築があると信じています
どこの場所でも
ますます支援活動がなくなってきていると耳にします
現実的にはそうならざる得ない状況が、個人も団体も世間においても在るのだと思います
でも
多くの被災地の皆さんはまだまだ関係性を求めています
それらはきっとうまくいっていないことだらけで
もっと多くの人に訴えたい
そしてすこしでも問題を改善したいという思いでもあります
これまでにできた繋がり
絆があるのだとしたら
それをもっともっと育てていけたら現実的に起きている現地の問題にも取り組んでいけると思います
もちろんまだまだ
山元タイムは整理していかなければいけないことだらけです
商品をつくって販売ということは商売でありますし
しっかりとした形作りをしなければ問題が生じます
一過性のものとして終わることのないようにしっかりとしていきたいです
なにより
成長する繋がりが在るからこそ
途中で投げ出すことなく絆を大切にし、それを成長させていきたいと思います
復興はまだ先のことかもしれませんが
今繋がる一つ一つに感謝の気持ちをもてなければ
きっとこの先の復興したときの喜びも感じることが出来ないのだと思います
これからも山元タイムではミサンガ作りをおこなっていきます
どうぞ
みなさん
これからも山元タイムをよろしくおねがいします
寒くなってきた被災地ですがまだまだ行きたいと思います
ありがとうございました
Candle JUNE