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福島の雪
一月に入ってから福島によく通うようになっています
3/11の追悼式典などの打ち合わせも最近多くあるという事もありますが
春から秋までは多くの活動団体が被災地で活動しますが
この寒い季節はとても少なくなります
そしてここ最近では電力会社や国の動きが活発になり
良くも悪くも被災者にたいしての対応も一気に変化があります
仮設で暮らす人々ももちろんですが
その他の住宅で暮らす方、また避難者を受け入れている町のみなさんなど
福島のなかでは
それぞれに大変な状況が生まれているので
より多く聞き出すためにも足を運んでいます
寒い季節ではありますが
夜中にでて朝方につく現地はとても美しく
その後の昼間から出逢う、つらく悲しい話とは対照的ですが
がんばって夜中のうちに家を出たくもなります
東京の日常が始まる時間帯からの移動だと
あまりに現在の福島とのギャップを感じてしまうという事もあり
震災当時と同じような心持ちで向き合える時間に移動したいということもあります
最近では津波被害もあり30キロというラインで大きく支援を遠ざけてしまっていた町
久ノ浜に通っています
ここはもっとも被災当時よく通っていた場所ですが
津波のあと火事にもみまわれ
ほとんどが失われた町となってしまった所です
この沿岸部にあった商店街は現在
内陸の方にある小学校の敷地内に仮設商店街をつくり
商店のみなさんは
毎日いわき市の仮設住宅から通ってきて元気にお店を開いています
これまでいろいろな仮設商店街にお邪魔してきましたが
ここの商店街のみなさんは本当に素敵な方達で
また来たくなる商店街です
以前にこちらでイベントをおこなったことを皆さんおぼえていて
また
ぜひやってほしいとみなさんからも言われています
ここは小学校の敷地内に建っていることから
子供達と商店街の人たちとの交流があり
双方にとってもとても良い関係が生まれていると感じました
子供達も社会勉強として商店のみなさんと関わったり
また駄菓子屋を中心に子供達が遊ぶ場所にもなっています
利益追求が金銭的なものではなく
人のつながりにこそ利益がある
そんなものをここの商店街で感じられます
遠方からツアーで仮設商店街をまわるようなものがありますが
ここの方達は自分たちの商品をがんがん売りつけるのではなく
お茶やコーヒーを無償で振る舞ったりしています
被災地のものを買わなくてはいけない
そんな支援の形が大切なのではなく
繋がる事の大切さを
この商店街は販売してくれています
この小学校は
一時は避難した子供達が多かったのですが
今ではほとんど以前と変わらない数の子供達が通っているようです
放射線を計る機械のあるところはしっかり除染されてるようですが
そうでないところはたくさんある
そんな話もよく聞きますが
今日はこのことは控えます
たしかにどこに行っても線量は低くなっているという事はありますが
東京電力は汚染水をとうとう、おおやけに堂々と太平洋に流すそうです
この春にむけて
国も電力会社も大きくアクションをおこしています
世の中が大きく話題にしなくなったからなのか
いろいろと想うところはありますが
それらひとつひとつをあげていき、批判ばかりでまとめることで
みなさんにもいやな気分になってもらうことで
この活動自体も地道なものになるという事はさけたいので
ここではあまりそういった問題提議をすることより
出逢っている中での”本当”を伝えたいと思います
磐越道をつかい
浜通りから仲通りへ
郡山は雪が積もり
仮設も大変なことになっています
沿岸部の浜通りはあまり雪が降らない地域です
そこから避難しているみなさんはこのたくさんの雪がやはりつらいようです
ただ
これまで無機質な感じがしていた仮設住宅地はこの雪でまったく違うものにも見えます
何度も通うここには
待ってくれている人がいて
お茶を出してくれるここは親戚の家のようにも感じてしまいます
ここで聞く話では
最近では盛んに除染作業が進んでいますが
なかなかそれにまつわる問題が多く在るらしく
そのものに多額の予算が使われている事に快く思わない人がたくさんいます
このことも詳しく書く事は控えますが
あきらかに
”震災”とひとくくりにされてしまってはあまりにも
当てはまらない問題が溢れすぎていて
被災者の人たちは問題提議するちからもなえ
今ではそれらひとつひとつに対してもあきらめるような風潮が
出逢ってきている人すべてから感じられます
この寒い季節の中では派手な事もなかなかできないかもしれませんが
なんとか
すこしでもひとりひとりに”生きる”ための光を届ける事をこれからもおこないたいと思いました
ただ
イベント的な事をすると忙しくばたばたした時間で一日があっという間にすぎてしまい
避難している方々とゆっくりとお話をすることができないのですが
こうしてゆっくりお茶をしながら話ができる今の季節は
とても有意義な時間を過ごせています
ここからまた3/11にむけて慌ただしくなりますが
まだまだ被災地をにぎやかなことにしていきたいと思っています
世の中が
これまでの神戸や新潟の震災の復興イメージと重ね合わせてしまいはじめているので
意識的に福島での活動をあたたかなものにしていきたいと思います
みなさん
どうぞ
よろしくおねがいします
Candle JUNE