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2016年3月11日福島にて
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震災から5年が経過して6年目をスタートするこの日
”3月11日”
私たちラブフォーニッポンは福島県郡山市にある南一丁目仮設住宅を訪問しました
となりにあるビックパレットという施設はかつて福島県内最大の避難所となっていました
南一丁目仮設住宅は
そちらに避難していた富岡町、川内村のみなさんが暮らす仮設住宅です
避難所時代からのお付き合いあるみなさんが沢山暮していますが
そのお母さん達は
東京から来る自分たちをはじめ
新潟や宮城や福島各地から集るスタッフたちのためのご飯を用意して待っていてくれました
みんな順番に仮設住宅を訪問して
お母さんたちが用意してくれているご飯をいただきながら
再会を喜びあったり、新しいメンバーを紹介したりと
それぞれに交流を持ちました
この日は
川内村の集会場をお借りしていたので
そこでマッサージチームやネイル、折り紙やお花屋さんワークショップや陶芸教室などや
リトルナップコーヒースタンドチームは美味しいコーヒーの煎れ方講座
メイドインアースさんは糸紡ぎワークショップなどと
ラブフォーニッポンらしい様々な職業のワークショップを開催しました
恒例のビンゴ大会もおこなわれ
鬼怒川温泉の女将さんご提供の宿泊券プレゼントやメイドインアースさんからはぬいぐるみなど
新潟から参加してくれているスタッフからはお酒などもご提供いただきました
集会場の外ではメンバーによるバーベキューもおこなわれ
中も外も仮設住宅はにぎやかな一日となりました
またこの日は
昨年大地震が起きたネパールからミュージシャンのBobinさんが参加してくれて
集会場でライブもおこなわれました
ライブの前後も住民の皆さんと交流してくださっていました
神戸からは”わるタン”というゆるキャラが参加し
新潟中越地震の震央地からは復興イベントから生まれた「ソングオブジアース」という
フェスティバルチームからもメンバーが参加してくれてました
神戸や新潟そしてネパールからも
と震災から生まれた繋がりが5年経った3月11日のこの日、集っていました
今年は2/11からクラウドファンディングのレディーフォーさんにおねがいをして
311にみなさんの想いを福島で灯すことや
今後の月命日にかかる費用などをプロジェクトとしてあげさせてもらいました
ラブフォーニッポンも5年間の活動で金銭面的なこともなんとかしなければならない所まで来ていたので
思い切ってクラウドファンディングを使わせてもらいました
現地活動でもなるべく経費がかからないように工夫をし
それぞれの参加者さんたちも自前できてもらうことも多くあります
震災から5年経っても数多くある仮設住宅を考えたとき
まだまだこれからも活動を続ける必要性があるのではないかと考えてのことでした
おかげさまで
大変多くのみなさまからのご支援が集りプロジェクトは成立させてもらうことができました
ご支援頂いた皆様へのリターンとしては
「福島のみなさんへの応援メッセージを当日会場で灯します」というものがありましたが
みなさまからの想いは仮設住宅ではなく
ビックパレットでおこなわれる復魂祭のラブフォーニッポン会場で灯しました
こちらは民間でおこなわれている復興イベントですが5年目と言うこともあり
沢山の来場者でにぎわっていました
そしてまた
ラブフォーニッポンはこの復魂祭からこれまでの活動を評価していただき表彰状をいただきました
震災から5年と継続して支援活動をおこなっていることを評価していただいたのですが
「一番表彰すべきは現在でも危険な状態が続いている原発で働いてくれている福島の方々とその家族であるべき」
と伝え
「そしてまたラブフォーニッポンが活動し続けて来れたのも仮設住宅のお母さん達のおかげ」
と思っているので
表彰状は仮設住宅のお母さんたちにお渡ししました
お母さん達は大変喜んで下さいました
震災から3年目くらいからは
「自分たちはラブフォーさんたちにたくさん励ましてもらったんだから
今度はわたしたちも一緒になってがんばんなくちゃなんね」
と言って下さり
各地の仮設住宅や幼稚園訪問の際も私たちのことをつねに支えて下さいます
幼稚園の当時主任先生だった先生も今では
ラブフォーニッポン福島支部として
現地の現状をレポートしてくださったり
各地の幼稚園とのパイプ役をして下さっています
もちろん仮設住宅のお母さん達とも仲良しになってくれて
朝からご飯の準備をしてまっていてくれました
そんな先生とともに
この3/11は郡山市内の幼稚園にも訪問してきました
NHKのEテレ「フックブックロー」でもおなじみの
けっさくおにいさんこと”谷本賢一郎”さんも
大道芸”くるくるシルク”さんや、わるたんとともに幼稚園訪問をしてくれました
ラブフォーニッポンでは
毎月の月命日には必ず福島県で活動をおこなっていますが
その時に現地の大人のみなさんには、それぞれ震災から今の想いを書いてもらっています
そして
子供たちには「将来の夢」を書いてもらいます
この日も訪問した幼稚園では
子供たちには「将来の夢」を書いてもらい,お母さん達には「原災から5年が経った今の想い」を書いてもらいました
お母さん達にはお隣が何を書いているか気にしなくてもいいようにと呼びかけ
いつでも書いてもらえるようにして
最後にカップを回収しました
子供たちはにぎやかにそれぞれの夢を言葉で書いてみたり
絵にしてみたり時間が許す限り沢山書いてもらいました
その後の谷本さんのライブや大道芸などはほんとうにみんな大喜びで
最後まで笑顔が絶えない時間となりました
午後からは
ビックパレットでラブフォーニッポンステージがスタートしました
アースデイwithマイケルさんたちマイケルジャクソンそっくりサンたちのダンスからスタートしましたが
14:46の黙祷のあとからは
福島県出身渡辺俊美さんがトークを織り交ぜてライブを
そしてTOSHI-LOWさん×細美武士さん
丸本莉子さんや谷本賢一郎さんそしてORANGE RANGEさんと続きました
会場にはつねに沢山の方々がいらして下さいましたが
福島県内からはもちろん
県外からも多くの方が来て下さっていました
「このプロジェクトを知って会場にも来ました」
という方や昨年も来てくれていた方が
「また今年も来ました!なにか手伝えることあったら何でも言って下さい!」とも言ってくれました
みなさんからいただいたメッセージは
東京からのメンバーだけではなく福島のお母さん達にも手伝ってもらい、ひとつひとつ並べました
お母さん達はメッセージをしっかり読みながら並べて下さいました
もちろん来場してくれた多くのみなさんも
それぞれのメッセージを読んでくれていました
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福島県外に避難した時に避難先で子供がいじめにあった
福島ナンバーで県外にいったら車を傷つけられた
福島って書いてあると買ってもらえないんだよね
などなど
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様々な問題が起きているけど
こうして
まだ福島のことを忘れないで想ってくれている人達がいるんですねと
みなさん喜んで下さいました
みなさんから集ったメッセージとともに
震災から5年が経過した福島の方々の今の想いも沢山集りました
そこには
震災当時に書かれていたような
「家族を亡くしたことへの辛い想い」や原発事故に対する憤りなどとはまた違う
5年が経過した今だからこその、それぞれの想いが書かれていました
一人一人出逢った方達との会話のなかで知ることもありますが
会話にはださず
このキャンドルホルダーに書かれていることもあったりします
もちろん
「復興して元気だ!!」
というメッセージもありますし「多くの支援に感謝しています!!」
というものも多くあります
「震災」ではない「原災」に対しては福島県のみなさんの中でも
たくさんの考え方や物差しがあります
福島県外のみなさんにも同じようにたくさんの考え方や物差しがあるのだと思います
問題視することも問題解決に向かうためには大切なことだと思います
ですが
こうして繋がっていなければ本当に問題が何かと言うことも理解することができず
本質から遠ざかってしまうこともあるように思います
今回クラウドファンディングをおこなった結果
ともに支援活動する仲間達から、たくさんの支援をいただきました
そして福島県内のみなさんからもです
とても歯がゆい気持ちにもなりましたが
「それでも直接現地に行かなくても出来ること」
福島の方々は「もっと他の町でも交流してほしい」など
賛同支援して下さった方々もいらっしゃいました
自分は友人知人にたいして震災後はずっと支援のお願いをし続けてきましたが
このプロジェクトをおこなったおかげで
あらたな方々の想いを現地に届けることが出来たことや
改めて多くの方々の熱い想いを感じることができて
やはり
とてもよかったことだと思いました
震災後三年目くらいから仮設住宅のみなさんが感じてくれたことは
「JUNEさんたち
人も減ってお金もないけど
それでもがんばってやってくれてんだからなんとか助けてやらねとな」
ということでもあったのだと思います
そうして福島で自分たちを支えてくれている皆さん達に
まだまだ自分の知り合いだけでなくても
「想いある人達はいるんだよ」
と伝えることが出来たと思いました
ご支援して下さったみなさんひとりひとりに対して
それぞれにお礼を伝えたいと思っていますが
3月11日が終わるとそこから一気に震災のことは忘れられてしまうのではと考え
4/10に東京二子玉川ライズにてイベントを開催します
毎月11日にみんなが繋がれるように
3月11日からまたあらたなスタートを始めています
クラウドファンディングのみならず
みなさまのおかげで震災から5年間
現地へと向かいたくさんのあたたかい心に触れ合えることが出来ました
支援活動という枠組みからは超えてしまうのかもしれませんが
「かなしみからよろこびへ」
お互いを気遣い思いやれる日本人だからこその
「おたがいさま」
そんな言葉と在り方が団体の活動の指針になれたらと考えています
震災
津波被害
原発事故
それらからなにも復興はしていません
長くなる活動とは今でも思いたくはなく
あらためて
「震災」というひとくくりをやめてみるだけで現実は大きく変わると思います
みなさまからのお力添えから今年一年もいままで以上にがんばりますので
どうかラブフォーニッポンをよろしくお願い致します
5年間まことにありがとうございました
2016 3月31日
CandleJUNE
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