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2021年5月11日の月命日
ラブフォーニッポン な皆様へ
現地活動報告をさせてください
毎月11日に福島でおこなっている
月命日キャンドルナイトイベント「CANDLE11th」ですが
コロナ禍での開催が続く中でしたが
5月11日は
福島県いわき四倉にある四倉南団地交流会として
四倉南団地の集会所前で開催させていただきました
ラブフォーニッポンメンバーである高校生ヒューマンビートボクサーHYSの
生まれ育った久ノ浜のみなさんが多く暮らす団地です
150戸あるなかで120世帯がお住まいとのことです
これまで年に2回開催していた交流会(お茶会)もコロナの影響から中止しているそうで
外にでなくなってしまっている人も多くいるそうです
子供達が大きくなり所得が増えると家賃も上がるシステムだということで
出ていく若い家族も多いとのこと
そして孤独死も3件あったそうです
この日を迎えるまでに住民のみなさんがキャンドルメッセージも書いていてくれました
津波被害もあったこの地域では家族を亡くした方々もいらっしゃいます
そして原発事故後
30キロ圏内のラインの場所であったことから
支援が入らず取り残された数すくない家族たちは非難されたり非常に大変だったそうです
私たちが支援活動をスタートして一番多く通った場所がここいわき四倉でした
避難所で出会った家族のなかで印象的だった家族がいます
一際目立つ奇抜なヘアスタイルの子供で
人見知りなどなく、やんちゃな子でした
その親子ともう一組おとなしめな子供の親子が通っていた幼稚園が
卒園パーティをおこなわないということで
ラブフォーになにかやってもらうことはできないか?との相談を受け
久ノ浜で卒園パーティを開いたりもしていました
そのおとなしめだった子が今はHYSと名乗り
中学生で日本4位になるヒューマンビートボクサーです
そしてこの月命日に訪れた南団地には
その幼なじみの親子が暮らしており
お母さん同士がつながっていたことから久しぶりの再会を果たすことになりました
幼稚園卒業以来かというと
じつは小学生時代にもあっており
それは
東京の高校生たちを福島へ連れていき交流を持つイベントの際に
少年サッカーチームとの交流があり
そこで再会していました
幼稚園のときより大人しくなっている印象でしたが
また久しぶりに出会った彼はボクシングをするたくましい男に育っていました
HYSのお母さんが当時の写真をもってきてくれたのですが
自分自身がとても若いということも驚きましたが
幼稚園児の二人をだっこしているその写真のふたりは
自分ともうそれほど変わらないくらい大きくなっています
流石に同じように抱っこしての撮影はできませんでしたが
なんともいえない気持ちになりました
大人たちは久しぶりに会ってもそれほど変わりばえしませんが
子供達の10年は
見た目にも大きな成長を感じさせます
当時は幼稚園生でしたが
今ではかぎりなく大人に近い彼らが考えて話す
原発事故からの福島や社会の出来事は
自分に変な違和感を感じさせつつも
簡単に聞き流してはいけない重たいものにも感じます
自分たちがおこなってきた成果というと大袈裟ですが
それでも
あの当時日本全体がなんとかしなければいけない!と日常が止まり
すべてが東北へとなっていたアクションの結果だとも思います
10年の節目からシンポジウムを開催した意味もそこにあります
当時のこどもたちが自分たちの体験を言葉にしてくれています
それを大人たちがどう受け止めるのか
そしてその子供たちのために改めて何ができるのか
またその子供たちと一緒になにができるのか
10年が経ち
HYS親子はラブフォーメンバーとして
様々なアクションをともにしてくれています
福島の皆さんの多くはかつての日常を
またはあたらしい日常を日々生きています
その方達に
ずっと被災者という言葉や支援ということは
もう当てはまらないと思います
ですが
原発事故がもたらしたことは一体なんであったのか
本当の問題や被害はなんであるのかをしっかりと認識しなおし
まとめていく作業をしなければいけないのではないかと考えます
そしてそれは
福島県民ではなく
県外の、東京の人間がおこなうことなのではないかとも思います
稼働していたり停止している原発が多数存在します
世界をみても脱炭素という観点から原発稼働というところもあります
2021年の現在
福島で起きたことは「原発事故」ではなく
「原発事故から10年」ということです
これを語れる人はどれだけいるでしょうか
私もわたしが出会ってきた方々のことやその方々から聞いた話しか話せません
近隣から長きにわたる日本製品ボイコットを受けてきたり
汚染水流出に対しても
原発や放射性物質に詳しい方は説明ができるかもしれませんが
福島の「原発事故から10年」を語れるのでしょうか
10年の私たちの活動で大きな問題は
「福島のみなさんはそれぞれの状況を語り合えない」ということでした
被害状況のちがい、数値に基づかない避難命令や補償格差。
原発立地地域への偏見
風評被害などなど。
様々な問題からそれぞれが語り合えないことが一番の問題だったのではないかと思います
10年という節目からさらなる復興モードが進む一方で
みなさんが当時のことをはなしやすくなったようにも感じています
本格的な風化を感じてのことか
それぞれの対抗意識が薄くなったのか
10年が過ぎてからの変化がみられます
来年からは
あらためて福島県外のみなさんと
10年の振り返りとまとめをおこなっていきたいと考えています
どうぞ
これからもよろしくおねがいいたします
一般社団法人 LOVE FOR NIPPON 代表
CANDLE JUNE
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