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2021年7月11日の月命日

ラブフォーニッポンなみなさまへ
現地活動報告をさせてください

もう直ぐ2月11日をむかえますが、
当初浪江町の道の駅でイベント開催を浪江町と検討していましたが
コロナウイルスの影響から中止することになり
南相馬市の津波被害地域訪問と変更になりました

2021年7月の月命日ロードは南相馬市北萱浜稲荷神社での開催でした
この時は南相馬市で展開しているロボットフィールドを使用させていただき
イベント開催予定でしたがやはりコロナで中止となり、
急遽稲荷神社でのキャンドル祈祷という形をとらせてもらいました

この稲荷神社の2頭の白狐は江戸時代後期におきた
天保の大飢饉でなくなった人々の鎮魂のため
京都の伏見稲荷大社からきたとのこと
白狐の前が海岸方面で津波被害があったが
狐の後ろ側のやしろなどは助かっており
狐が助けてくれたのではとの話も聞きました

南相馬支部長の番場さんの暮らしている地域ですが
急な話にもかかわらず
この日は地域の方々が集まってくださいました

中には萱浜地区の住民で家族が津波によって行方不明となり
原発事故で皆が避難するなかでも捜索を続けられていました
その後、自宅周辺の地域に一面の菜の花を咲かすアクションを起こしている上野さんがいました

上野さんは
「福島は原発事故さえなかったらよかったのに」
という言葉を聞くと胸が痛むと言いました

「津波被害だけでなく原発事故によって捜索もストップしてしまった地域がここにはあるんだ」

上野さんのストーリーは映画にもなりました
https://filmarks.com/movies/79027

番場さんも家族を津波によって失っており
このお二人の話は
少ない人数ではあるものの、あつまったLFNメンバーみんなの心に響きました

と同時に
双葉支部をつとめてくれている舞木君にも
みんなにぜひ当時のことを話してほしいと伝えていました

「自分はとにかく人前で話がすることが苦手でできないから」
と言い
何枚にもわたって言葉を書き綴ってきてくれていました

それをゆっくり確認しながら読み進めてくれていましたが
冒頭に
「番場さんや上野さんみたいに家族を失ったりしていないから全然大したことないだけど」と言いつつも
当時原発内部で仕事をしていたこと
いろいろな偶然などが重なって助かったこと
その後の病気や家族のことなど時折涙をこらえながら話してくれました

「震災から10年」と
ひとつの節目として自分もよく言葉にしていますが
この方々にはこの言葉すら傷つけてしまうことなのかもしれない
そう思いました

「福島にもたくさんの津波被害があった」

そして
「津波被害を受けた後、捜索したくても避難命令がでて捜索できなかった」

「自然災害からの復興」というものでは括れない悲しみがここには存在していました

あの日から駆け抜けてきた10年がそれぞれにあります
これまで出会ってきた福島の人たちは
「自分よりももっと大変な人がいるから」と
と遠慮したり、我慢したりします

問題が起きた時は
その当事者の声を聴かないと解決に至らないと思います
福島県民すべてにさまざまな被害があったはずで
それは福島県出身者にも違った形であったと思います

11年が経とうとしていますが
この問題はもう起こらないことなのでしょうか?

現在も日本各地に原発は存在しています
そして
地震も多発しています

上野さんははっきり言いました

「311を忘れないでほしい」ではないんだ!!
「おれたちが経験したことを忘れないでほしいんだ」と

「津波を見に行ったりしない」
「おさまったからといって戻らない」
「ハザードマップを日頃から見ておいて避難場所を知っておく」
「家族で日頃から話し合っておく」

「もう私たちと同じような悲しい目に合う人を増やしたくないんだ」

いわき市で津波被害にあわれ
現在は語り部として体験されたことをお話ししている大谷さんも
以前同じことをおっしゃっていました

11年が経ちもう直ぐ12年目となる3月11日がやってきます

私たちは3月11日の地震やそれ以降の津波、そして原発事故が
もたらしたことがなんであるのか
これからも福島に通い続け、一人一人から
「あの日からの今」を聞き続けて行きたいと思います

そしてそれをもとに
これからのまちづくり
電力の作り方や使い方、防災のこと、コミニティのあり方などをみなさんといっしょに
提案していきたいと考えています

この日は雨が降り続いていましたが
キャンドルを灯す時間になったら雨がやみ綺麗な夕陽が見れました

現場にいるとたくさんの感動と喜び
そして問題の奥深さなどいろいろ感じられますが
小さな奇跡みたいな体験も共有できます

いつのころからか
「月命日は雨が降っててもキャンドル灯す時には止むから」
と私ではなく
福島のメンバーが言うようになってきました

「祈る」
とはきっとこういうものではないかと思いました

もう直ぐ3月11日がやってきますが
みなさん仕事で、もしくは休みをとりぜひ福島に集ってください

どうぞ
これからもよろしくおねがいいたします

一般社団法人 LOVE FOR NIPPON 代表

CANDLE JUNE

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