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ラブフォーニッポン現地活動報告 南相馬菜の花迷路
ラブフォーニッポンな皆様へ
現地活動報告をさせてください
12年目の今年から
南相馬の復興浜団がおこなっている菜の花迷路を盛り上げる役をやらせてもらうことになりました
私が参加することができなかったので
参加したスタッフのレポートを抜粋掲載いたしました
10年を過ぎてから福島のなかでラブフォーメンバーが増えてきて
各地域の支部長が生まれてきましたが
この日も現地チームが東京メンバーや愛知支部を受け入れてくれました
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4月29日 菜の花迷路にて
けいさん(事務局スタッフ)
遠くからでも一面に見える菜の花畑は圧巻で
初日から子供たちが楽しそうに走り回っていました。
小さい子の背丈ほどもある菜の花は黄色いトンネルのようです。
ラブフォーニッポンステージでは
谷本賢一郎さんが、子供たちが喜んで踊る歌を歌ってくださり、
みんなパレット台の上ではしゃいでいました。
HYSくんと山さんのコラボの演奏中には
子供たちもマイクスタンドまで詰めかけて興味深々です。
片平里菜さんは
ご自身の名前が故郷に咲く菜の花だとのエピソードをお話して
「なまえ」という曲を歌ってくださり、
椅子に座ってゆっくり聴いてくれるご家族もいました。
山元町から山下さんと普門寺の坂野さんが
山元町の「燦々園」の甘いいちごを持って来てくれて
ワークショップではお得意のマヤ暦占いでみんなを元気にしてくださいました。
燦々園さんのいちごはそろそろラストシーズンを迎えるそうで、
ぜひいちご狩りに来てほしいと仰っていました。
午後からの雨予報は的中し
土砂降りの中撤収。
上野さんのご好意でご自宅に上がらせていただきました。
中ではラブフォーメンバーや復興浜団の方、
佳子先生のご家族や番場さんの従兄弟さんも来て
佳子先生が前日から仕込んでくれていた玉コンや
ふみおさんが急遽朝早くから作ってくれたおにぎりや
煮物をいただきながらお話しをしました。
上野さんから
菜の花を植え始めた経緯や、家を取り壊すことへの決意、
思い出についてのエピソードを沢山聴かせていただきました。
菜の花は10月頃植えて段々と大きくなり、
迷路を作るために300人ほどの手をかけて菜の花を引き抜く作業を行うそうです。
ラブフォーでも今後、一緒に行えたらよいねとみんなで話していました。
あいにくの雨でしたが、上野さんからテントをお借りして
キャンドルとメッセージを灯すことができました。
「子供たちが大人になるまでちゃんと見守れますように」という言葉が印象的でした。
上野さんのエピソードは知っていましたが、
ラブフォーのみなさんもそれぞれに色々なことを抱えて生きていることを改めて思いました。
自分にはそれを完全に理解することや共感することはできないですが
そこに行くこと、居ることの存在と、みんなで笑顔でいれたことが本当にかけがえのないことなのだと感じます。
新たにラブフォーの活動に参加していただく方も増えていますが、
何か作業的な出来ることをすることも大事ですが、みんなの存在に寄り添い合うことで生まれるもの
事実を知ることで繋がりあえることがあるのだなと思いました。
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山さん (アーティスト)
雨もあったので到着してすぐにライブさせて頂いたんですが、
親御さん含めて子どもたちもライブ楽しんでくれました。
なぜか僕のライブの時に
子どもたちが椅子をステージの前に運んで来てくれて、手拍子しながらライブを楽しんでくれました。
ライブ後にギターに興味を持った子が近づいて来てくれて、
ギターを弾いてくれた子もいて、
ライブできて良かったと心から思いました。
そのあと
キャンドルに灯す用紙に子どもたちにコメント書いて頂きました。
「警察官になりたい」「陸上選手になりたい」など自由に夢を描いてもらいました。
ラブフォーを知らない親御さんも多く
活動のこと伝えたらまた参加したいという言葉も頂きました。
上野さんのご自宅でお話し伺ったんですが
南相馬は津波で亡くなった方が多く、悲しみが多い場所だからこそ
少しでも笑顔あふれる場所にしたい!という思いで始まった菜の花のイベントだと伺いました。
その想い通り、子どもたちの笑顔溢れる場所になっていて
その想いが形になっている様子をみれてとても温かい気持ちになりました。
子どもたちの夢はもちろんですが
上野さんの今後の夢が気になって個人的にこっそり伺いました。
そしたら
上野さんのお子さん「サリーちゃんがおばあちゃんになるまで長生きすることだ」って即答していました。
この夢を聞けたことが嬉しくて移動する車内のみんなにも伝えて
来れなかったJUNEさんにも絶対伝えたいと思いました。
子どもたちの夢はもちろん
関わってくださっているみなさんの夢にもできる限りずっと寄り添いたいと思いました。
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けいこ先生 (LFN福島支部長)
11年前までは人との繋がりを大切にした地域の人たちの笑い声が聞こえていたのでしょう。
上野さんは、
「今はここに集まって来る人の笑顔が見たくて種を蒔いている」 「年々拡張して菜の花畑を作っている。」
淡々と笑顔さえ見える上野さんのお話にだんだん頭が下がりました。
4人の遺影が私たちを見て「なにを伝えたいのかな」と思ってしまいました。
「そう!笑顔で元気に過ごすこと」かな。「津波の破壊力は怖いな。」と改めて感じました。
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マリヤさん (絵描き)
雨と風で、今年のあったかかった311より寒く感じはじめたころ
みんなで協力して広場から撤収し、上野さんの自宅に入れてもらいました。
けいこ先生が、朝、たまこんの量を急きょ増やしたことでおにぎり作れなくなって、
テンパって朝5時とかに文夫さんに電話して助け船を求め、
そこから文夫さんがおにぎり50個くらいと、おかずをみんなの分つくってくれたと話してくれました。
めっちゃおいしかった。
たのしそうに話してくれてたけど、ありがたいなっていうのと、無理はしてほしくないなっていうのと。。
上野さんのご自宅に移動したことで、
上野さんのお話と、アコースティックライブを遺族の方たちの前で聞けたことが良かったです。
そうじゃなかったら仏壇や、その前に置いてあった
震災前のお家の航空写真を見ることもなかったと思う。
上野さんの絵も、遺影と一緒に描いたことを喜んでくれました。
「思い出が増えていくっていうことは幸せなことなんだよ」
という言葉が胸にずっしりきました。
「悲しさから植えた菜の花が、自然と人を笑顔にするのを見て、
自分も泣いたり無理して笑うんじゃなくて、自然と笑っていたい。
そういう自分を天国の家族も見たいっておもってると思う。」
そんな話を聞いたあと里菜ちゃんが歌ってくれた「オレンジ」が、いつになくぴったりで
ほんとに、とてもとても良かった。
テントの下にみんなが灯してくれたキャンドルが、雨宿りしてるみたいで可愛かった。
先日お父様が亡くなられた南相馬支部長の番場さんも、最後までいてくれて、
途中けいこ先生の娘さんがお父さんのことでお悔やみ言われたとき
「いまちょっと忘れてたくらいだった」
って言ってくれてて、きっと帰ったらまた辛いけど、少しの間でも
あたしたちで気を紛らわすことができたら、ちょっとでも安心してもらえたら…って思いました。
個人的には、時間を見つけてもっと上野さんたちのお話きけたら良かった、と反省しています。
帰りの車では、LOVE FORに関われることへの大切さをそれぞれの視点から話したりできて良かった。
意外とふだんそういう時間がなかったりして、新鮮でした。
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石黒さん(愛知支部長)
それから上野さんのお話を参加者全員で拝聴致しました
「初めは悲しみの種を蒔いていたんだよ
だけど、それじゃあ天国にいる家族が心配するだろうな、って思うようになって、
それからやっぱり笑っていようって思えるようになって、
みんなの笑顔の為に種を蒔くようになったんだよね」と、菜の花畑のお話をされていました
そして、
「思い出って、これからも作られ続けるんだけど、
俺たち家族はもう、積み重ねられないものもあるんだよね、
だから、とても大切にしていて、ほんとは住めない土地になってしまったけど、またこの場所に家を建てた」
とおっしゃっている姿にただ頷くしかありませんでした
お子様とご両親の遺影の前にすわり、
11年間の気持ちの変化を笑顔で話される上野さんの姿はとても美しかったです
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「福島は原発事故だけではない」
南相馬市で津波被害に遭われた方々は
原発事故の影響からその後の捜索も中止され見放されていました
ご家族を亡くされた方々はそれでも捜索を続け家族を見つけたと言います
「福島は原発事故さえなければねえ」とつい言われてしまいますが
津波被害地域はまだまだ更地のままの場所が多くあります
風化が叫ばれる昨今ですがまだまだ大変な福島を
そして
素敵な人たちがいる福島を皆さん達と一緒に感じ
また
みなさんのちからで拡散してもらえたら何よりです
なぜたくさんの菜の花畑を作っているのか
よろしかったらこちらをご覧ください
https://globe.asahi.com/article/14031801
Fb復興浜団
https://www.facebook.com/fukkouhamadan?locale=ja_JP
そして綺麗な菜の花を作るためには種植えなど様々な活動があります
こちらの活動の拡散と参加できる方はぜひ参加いただけましたら幸いです
双葉町出身の映像ディレクターである官林さんもこの日の活動を映像でまとめてくれました
ぜひこちらの映像もご覧ください
これからもラブフォーニッポンをどうぞよろしくおねがいいたします
一般社団法人 LOVE FOR NIPPON 代表
CANDLE JUNE
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ラブフォーニッポンでは支援活動のための寄付をおねがいしています
サイトから直接ご寄付いただけるようになりました。こちらからよろしくお願いします。
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三菱UFJ銀行
一般社団法人LOVE FOR NIPPON(イッパンシャダンホウジンラブフォーニッポン)
代々木上原支店(普通)0052628
これまでの活動レポートはこちらをご覧下さい
https://lovefornippon.com/report
ラブフォーニッポンFB
https://www.facebook.com/LFN311
月命日に福島のみなさんからメッセージを授かっています。ぜひひとりひとりの想いを読んでみて下さい。
https://fukushima311.jp/
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