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6.11 ROAD@福島県郡山

ROAD@福島県郡山

2012.06.11.mon

6月11日

月命日がやってきました
今月はこの間からはじまった田植えツアーのみなさんにどうだったかを聞くためにも福島に行ってきました

はじめに郡山ビックパレット横の南一丁目仮設住宅のとみこさん宅を訪ねました
このおかあさんが毎回いろいろな仮設の事情をお話して下さったり、みなさんを繋いでくれています

お子さんがずっとご病気で
なおかつ震災後だんなさんが倒れてしまい、ずっと入院生活を送られていました

今回の田植えツアーも本当にたのしみにしていたのですが
残念なことに旦那様が亡くなられてしまい、来られませんでした。

毎回かならずとみこさんは自分たちが来る事を知るとご飯を用意して待ってくれています
前の日から準備をしてくれていたりと
ありがたいことですが、ほんとうに自分たちが来る事を楽しみにしてくれています

そのごはんも
北海道から取り寄せてくれたり、それぞれの素材も福島産でないものを用意してくれます
もちろん何も言っていないのですがそういった気遣いをしてくれています
”この先のことを考えると、本当に不安だらけだけどそれでもみなさんが来てくれるし
こうして新潟の人たちとも繋がる事ができているからがんばって生きていきます”と
納骨など様々な事で大変だったのか声が出なくなっていましたが笑顔で言ってくれました

その後は川内村のみなさんに会いにいきました

これまでなかなか川内のみなさんは”富岡ばっかりでうちにはなにもこない”と言われていましたが
今回の田植えツアーがはじまったことで,みなさん本当に喜ばれていました
とくにおとうさんがたがやる気になってくれた事が大変嬉しかったです

震災当時からなのですが、どちらかというと女性の方が強く、積極的にいっしょに何かはじめようとなるのですが
この田植えツアーがはじまったことで、控えめだったお父さんたちが
”今度は運転もするし,耕耘機も持っていきたいよ”と、もりあがってくれていました

現地の
新潟では山菜をむやみに外部の方がとっていかないようにというルールがあります
(とりすぎてしまうと次に生えてこないため、つねに少し残すようにというルールであったり様々なルールがあるようです。
きっとこれは持続可能な山との共存の知恵なのですが,最近は都会からたくさんの人がむやみにとりにきてしまうそうで、
そういったルールも看板などで道に出しています)
今回の田植えツアーで田植えを終えたみなさんはほんとうに楽しく山菜狩りをされたようですが
今回これなかった人たちのためにとたくさんとっていかれました。事前に地元の方におねがいしていたのと
もちろん川内も山の暮らしの方が多いので理解あるなかで楽しんでくれました

今回改めてどうだったかと聞くと”本当に久しぶりに田んぼや野山を歩くことができ
また山菜採りができて嬉しかったー。”と言ってくれました
川内のお母さんたちは本当に春と秋が一番のたのしみらしく
山菜とキノコのこの季節がなにより好きだと言っていました

今、川内村では帰村命令がでていますが
もちろん除染は完全ではないし、みなさんの生活というものは井戸水で、日々山との暮らしが生活というものらしく
たくさんの方が不安がっています

子供が遊ぶのも山だろうし、日々の生活も山との暮らしです

”へたに除染費用が何億円もかかるくらいだったら、それぞれの世帯にたくさんのお金をわたしてもらえたら
もうすこし安心して山との暮らしができるはなれたところに家を建てたい”と、本音ももらしてくれていました

なにより
”いつ爆発してもおかしくないんだからね
いまだっていろいろ放射能でてるんだから、そんなとこ除染しても意味ないよ”と

今川内村はあらたな問題が多く発生していますが、これからも出逢ってきた
ひとりひとりとしっかりと繋がっていきたいと思います

そして午後は三春地区に行きました
望郷桜という詩をつくられた遠藤さんが自治会長を務める仮設です
ここに歌をつけてくれた青谷明日香さんとまた今回は小久保淳平君も合流してきました

いくつかの物資を提供しつつも以前頂いていたストライダーを子供たちと一緒に作り、提供してきました

何度か訪れている所では、なるべく時間をしっかりもって一緒にお茶をするようにしています

ひとりひとりのお話を聞いていますが、通常おこなわれているお茶会だとメンバーが固定している状態なので
自分たちがいくと普段は出てこない方々も出てきてくれるので住民同士の”久しぶり!元気だったか?”
という交流にもなってくれています
今回は
地元のおいしいおかしの話をしてくれていたら、あとで買ってきてくれて一緒にたべてみたり
以前ははなせなかった、当時の原発での仕事の事などもはなしてくれたりと,ゆっくりとした時間をともに過ごしています

日が暮れ始め
ロウソクをともしライブを始めるとみなさんたのしみにしてくれていたようで
それぞれの家庭のごはんの準備をおえてから
たくさん集まってくれて、再会をよろこんだり、歌や話に涙しながらも、素敵な11日を過ごす事ができました

今しかできない活動がここにはありました

”これまでのあなたたちとの繋がりがあるから生きていれる ありがとう ”

そんな言葉をもらうとき

嬉しくもあり
悲しくもあります

こと福島にかぎってはひとつも良いニュースはなく
この先も明るいものではありません

ただこの小さなアクションでも
瞬間的なあかりになっていると思うとまだまだより多くの場所で必要なことがあると思われます

様々なものや人や想いを福島は必要としています

どうぞ
みなさまこれからもよろしくおねがい致します

Candle JUNE



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