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リンゴスタープロジェクト(台風19号に関する活動レポート15)

ラブフォーニッポン なみなさまへ
現地活動報告をさせてください

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長野台風被害地域での活動

千曲川河川結界地域のリンゴ農家組合「ぽんど童」での活動も今年最後の集まりとなりました

たくさん参加いただきましたが
発災当時の泥だらけだった時から参加してくれている方々なので
自分たちが泥かきをしたリンゴの木に
たくさんのリンゴがなっていて
それを収穫するこの日は、とても感慨深いものがあったと思います
下記に簡単にここまでの活動経緯を書きました

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2019年10月水害発生から次の日から物資提供を開始。3週間まで続ける
その間、茨城や福島など各地の水害地域でも活動
3週間後、長野訪問では物資提供を避難所は終了とし、立ち上がっているボランティアセンターへ切り替える
その際に住民の方々に
「民家の泥かきはボランティアセンターでおこなうが
自分たちのリンゴの畑が3週間泥に埋もれたままで、そっちをなんとかして欲しいのにやってもらえない」
という声からリンゴスタープロジェクトをスタート
各地からボランティアを集い活動開始
個人宅のリンゴ畑から作業を開始したが、緊急支援団体から
素人の集まりが現地にいることの危険性を指摘され
離れた場所にあるぽんど童の畑を紹介される

住民のみなさんは個人それぞれの住居と畑が泥だらけとなっており
組合の畑まで手をかけられるメンバーがいない。というところからぽんど童での活動がスタート
畑の中だけでの稼働なので、他の活動に迷惑をかけることがないようになる
その後定期的に集まって畑のゴミや泥出し、昔ながらの木箱のリンゴ箱を救出洗浄などをおこなう
また水害被害にあっていない部分のリンゴを収穫して加工用に利用
春以降はコロナの影響でたくさん集めての活動ができなくなったものの摘果作業のお手伝いと
その摘果されたりんごの花材道具としての価値を見出し、市場への出荷
夏以降からはりんごの収穫を種類ごと「秋映」「スリムレッド」「グラニースミス」とおこない
リンゴスタープロジェクトのリンゴとして各地で販売
そして今回
「さんふじ」の収穫を最後として今年の活動の終わりとしました

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各被災地域で感じていたことですが
発災当時は多くのメディアも取り扱い、たくさんのボランティアが集まっていますが
次の年には圧倒的にすくなくなります

ボランティアセンターの在り方の問題でもあると思いますが
緊急部分のみの支援となりがちで、世に言う「きずな」づくりが行えているとは思えません

もっとこの初動のあり方をかえることができたら
「悲しみから喜びへ」という形も為せるのではないかと思っています

今回のリンゴスターでも多くの参加者がいましたが
幡ヶ谷再生大学復興再生部という組織は
それぞれのネットワークから直接的に被災者とつながり「自主練」という活動から
地元のメンバーが毎日のようにお手伝いをおこなっています

その地元メンバーが日々活動を続けることで
細くともしっかりとした絆が出来上がり、その地域でのチーム作りがなされています
そうすることで
今後の災害地域にも、それらチームで支援活動にあたれることができるという
災害が起こるたびに自発的に各地で活動が活性化されていくといういい形が出来上がっています

発災当時長野市長にも長野県知事にも面談し
様々な提案をおこないました
その中でも一番訴えたことは
「この初動での多くのボランティアの集まりに注目してください」

災害がない時は、観光誘致や移住のすすめなどでたくさんの予算を使って長野への誘致をしていたはずです
でもこの災害があったおかげで
何万人もの方々が全国から集まってくれています
そして
その多くは宿泊ベースのお客様たちです

ボランティア活動ではスーパーボランティアに脚光があたりがちですが
そのために
ボランティアはこうでなくてはいけない!と多くの人が思ってしまいます

でも
被災地域の近隣でも被災していない地域はたくさんあります
地域挙げて支援という意味では
被災地域周辺の宿をボランティアへ開放したり
飲食もただにするなどの措置をおこなうことで
もっと多くのボランティアが長期で滞在し、かつそれぞれの食堂や宿での思い出やつながりができると思います

今のままではそれぞれがテント暮らしや車中泊しながら
毎日違ったお宅の作業をしているので
関係性がなかなか生まれません

これでは「絆」というものも目には見えないもののみとなり
「あの時たくさん支援してもらったから恩返しです」というかつての被災地域の方々ばかりがボランティアで増えることとなります
幡ヶ谷再生大学やLOVE FOR NIPPONでは
具体的な誰かとつながり、そこから支援活動をおこないます

現地の人の営みとつながることで
地域とつながりそして
その繋がりはそれぞれの一生の宝物になり、財産となります

だから支援活動が
「したほうがいいこと」ではなく「したくなること」になるのだと思います

今回のりんごスタープロジェクトでは
りんご畑のみの活動とさせてもらえたことで子供連れの活動が可能となりました

自分も含めですが
子供達とともに泥かきをし、被災箇所をみて、被災された方々の話を聞き
そしていっしょにごはんを食べます

ここまでの活動に参加してくださったみなさんから
子供達と素晴らしい体験ができたことへの感謝が多く届きました

そしてリンゴスターでは幡ヶ谷再生大学学長はじめ
たくさんのミュージシャンたちが泥かき参加してくださいました

この先に復興イベントを開催する時には彼らはきっと
リアリティのあるメッセージを歌ってくれるのではないかと思います

ぽんど童のリンゴをつかって
様々な商品も生まれています
リンゴを販売してくださるところも増えました
311の福島のイベントにむけて
リンゴをつかったビールづくりも進んでいます

今年のリンゴスタープロジェクト活動は終了となりましたが
リンゴの木の泥かきからはじまったアクションは来年もっと花を咲かせてくれると思います

そしてなによりも河川結界地域の復興はまだ先です
多くの関心と支援がこれからも必要です
来年も活動を続けることで現地とみなさんをつなげる掛橋になれたらと思います

ここまで
みなさまのご協力から活動を続けることができました
本当にありがとうございました

これからもどうぞ
よろしくおねがいいたします

CANDLE JUNE

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