report |
SONG OF THE EARTH FUKUSHIMA 2017に参加して-マッサージスタッフ-
震災から6年今回、4人で40人近く施術させて頂きました。
仮設住宅在住のお爺ちゃんお婆ちゃんお母さんがほぼでした。
マッサージしていた時に、いつもと違った事があって。
特に寝てる状態の時は、いつもは皆さんあまり沢山話さないのですけど、今回は殆ど全員の方が施術中少しずつ今の気持ちを自然にお話して下さいました。
パーテーションで区切った事で、プライベート感が増したからなのか、それとも311だったからなのか。
両方合わさったからかもしれません。
「まだ色々と決まっていないけれど、86歳のお婆ちゃんを、生きているうちに産まれた所に返してあげないと」
と言っていたお母さん。恐らく60代の方です。
「もう疲れたから、ぽっくり死にたい」
と言ってたお婆ちゃん。
同じ事を仰ってた方が何人かいらっしゃいました。
「6年前息子さんが富岡中の学生で、校長先生の判断で学校を離れなかったお陰で津波に巻き込まれずに済んだ。そのあと、別の学校に編入して、高校生の学祭でバカな事ばっかりやって、、」
と楽しそうに話してくれたお母さん。
「帰村する事を決めているけれど、元の家は長らく住んでいないから、引越しの前に一から掃除しないといけない」
と言っていたお婆ちゃん。
「お家がとても広く、2階もあって、とてもじゃないけど簡単には出来ない。今の家から引越しの荷物も纏めないといけない。」
そのお婆ちゃんの体はボロボロでした。背中も腰も足もぱんぱんでした。
膝に痛み止めの注射を打っているお婆ちゃんも、脊椎に注射を打っているお婆ちゃんもいました。
痛み止めの薬も沢山飲んでいました。
接骨院の先生が週一で来てくれるけど、沢山の人を診るからなかなか長くは受けられないようです。
「こちらに来てから、外をあまり歩かなくなった。前はこんな事なかったのに…」
といっていたお婆ちゃん。
6年も経てば、体調不良はきっと加齢のせいもあるとは思いますが、自発的理由でなく住み慣れた地元を失って、慣れない場所に来て、7年目。体だけじゃなくて、気持ちもどんなにか大変だろう。
でも、
「こんなにやってくれてありがとう。」「体がポカポカになるね。」「うんと楽になった」「幸せな気持ちになった」
沢山暖かい言葉を頂きました。
これは私の個人的な感情なのですが、近くにいて、週一でも週ニでも、いろんな所を回って、必要としてる人の体を触れたら、と思います。
注射を打つよりも、薬を飲むよりも、直接触る事はきっと絶大な効果があると思うから。
でも、自分の生活もあって、その時間を取れない。お金も安くない料金頂かないといけない。とても歯がゆいですね。
色々ぐるぐる考えていた時に、行きの車で一緒だった熊本のけんじさん、ゆみさんのお話を思い出しました。
熊本の大震災があった時、東海大学の学生さん達のコミュニティがとても強く、
どの家に誰が住んでいるか、誰が誰と一緒にいるから、ここの家には人はいないはず、とか、
レスキューの方が着いた時にはほぼ全員の状況を把握していて、自分たちの力が及ばない所を的確に指示してくれたとの事。お陰で被害を最小限に出来たと。
同じ事が、福島でも出来たら、と思いました。
お年寄りしかいない世帯のお引越しや掃除を、同じコミュニティの若い人達が把握して、お手伝いするとか、そういう事が出来たら。
若い力が不足していたり、その人達も自身のことで精一杯だったり、中々難しいのでしょうけど。ただ、都会では出来ないそういう事が、福島だからこそ出来るんじゃないかと思うのです。
熊本のお二人は、それまでの人生で殆ど大きな地震を経験していなかったから、非常用の物を買っていなかったけど、福島の震災があってから一式準備していて、とても役に立ったと言っていました。
そういう風に、被災地同士学び合い出来る事は、凄く意味がある事だと思います。
以上が今回の活動レポートです。
こういう経験をさせて頂いてとても感謝しています、いつもありがとうございます。
またこれからもよろしくお願いします。
マッサージスタッフ