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5月の月命日を福島県いわき市久之浜にあるこども園で

5月の月命日は福島県いわき久之浜にある
こども園にて月命日ロードを開催してきました

こちらは津波被害を受けてしまったところでしたが
この春から新しい場所でスタートをしたこども園です

2011年発災当時には
物資提供のためによくこの被害にあった幼稚園の前を通っていました
こちらの
久之浜地域は津波と火災も酷かった地域です

なかなか代替地が見つからなかったということで時間がかかったものの
新しい場所では
こども園として生まれ変わったことでたくさんの入園者がいました

ケッサクくんでおなじみの谷本賢一郎さんのライブや
くるくるシルクさんの大道芸などで午前中は子供達も先生も楽しんでもらえました

このこども園の近くには
いつも通っている仮設商店街があるのですが
朝みなさんに挨拶に行きました

6年が経ち
仮設商店街も半分のお店は元の地域に戻ることができて
自宅も建て直すことができたとのことでした

お昼にはスタッフみんなと復興した沿岸部にご飯を食べに行ってきました

いつもの月命日では福島のお母さんたちが
みんなのご飯を用意してくれていますが
この日は
新しく再開した商店でみんなでご飯をいただきましょう!
とスタッフみんなに伝えていたので
福島の皆さん合わせて40名ほどが
沿岸部にできた新しい商店でそれぞれに好きなものを購入して
美味しくいただきました

ちょっとした旅行気分をみんなで味わうことができました

午後は
いつもきてくれているマッサージチーム。ロミロミからアロママッサージ、そして耳つぼまでと
まいさんが用意してくれるハーブティと合わせて
癒しの教室も出来上がっていました
ここでゆっくりお母さんたちや先生たちと交流を持ってもらい
震災に対しての想いなどをキャンドルホルダーにメッセージを書いてもらいます

福島県いわきから参加してくれている石崎くんチームは今回
ヘアセットワークショップを行ってくれました
子供達もお母さんたちもプロにヘアセットしてもらってとても喜んでくれていました

夜のキャンドルナイトタイムでは
谷本賢一郎さん高橋てつやさんエリカさんといつものメンバーに加え
6/11月命日開催の岳温泉からMASATO AWAKEくんも飛び入り参加してくれました

すぐ隣には公立の保育所もあるのですが
こちらの先生たちも子供たちもみんな参加してくださり
垣根を超えて地域の皆さんが楽しんでくださいました

元々あった幼稚園は
自分が物資を運んでいた発災当初
何度も通った道にあり、当時、津波の爪痕がひどく残るこの幼稚園を写真に納めていました

こちらに来られている
ご家族の中でも70名ほどの方々がお亡くなりになったそうです

放射能の問題だけではなく津波や火災などもひどかったこの地域で
6年後の今
こうして新しくこども園ができて、復興の一歩を歩んでいる皆さん達と一緒に

「たのしいね、うれしいね、おいしいね、ありがとう!!」な月命日を作ることができ

ずっと気を張って子供達のために頑張ってきてくれた
園長先生はじめ先生たちが積極的にワークショップなども楽しんでもらえたことが本当にうれしかったです

お昼にみんなで行った沿岸部でちょっと一人で
あるご夫婦のお宅を訪ねました

仮設商店街でいつもお世話になっていたお父さんは以前から体調を崩されており
アルツハイマーという診断も出たそうでこの日も病院でした

誰よりも明るい素敵なお母さんは腰を痛めてしまい
歩けない状態とのことでしたが
お宅を訪問したらとても喜んでくれて
浜に帰ってこれたことや、新築の家の話など
楽しい話をたくさんしてくれました

いつもお茶を出してもらったりご飯をいただいてばかりのお二人に
このあと訪問した熊本から美味しいスイカを送ることにしました

歩けないお母さんですが
その人柄からいつもたくさんの来客があるであろう
その新築の縁側で
熊本の大きくて美味しいスイカが
みなさんに振る舞われていたらいいなあと思いました

CandleJUNE

スタッフレポート

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5月の月命日レポート
5月11日
いわき市のこども園での月命日でした。
こちらのこども園は東日本大震災で津波被害にあい、
今年の3月末に新しく開園したばかりというタイミングでの訪問でした。
そんな新しい場所のパワーもあり、
今回の月命日ではマッサージしながらのコミュニケーションも明るいものが多く、
日々を生きるためのヒントになるようなお話しを沢山聞かせてもらいました。
その中でも、こども園の園長先生がお話ししてくださったことが特に印象的でした。
園長先生が震災後の日々、意識して行ったことのひとつは
「お母さんたちの聞き役に徹すること」だったそうです。
子供が元気でいるためには、まずお母さんが元気でいなければならないという思いから
そのようにしていたそうですが、
お話しの中で、
「人生で悩んだ時は、自分がなぜ悩んでいるのか、
その悩みは、悲しみなのか、困っているのか、どんな種類の思いなのか
きちんと整理していく必要があって、
その感情の整理のために、人に話すことが何より大切なんだと思う。
そのあとは自分の行動でしか変わらないけれど、
その整理さえしっかり出来れば、きっと前に進んでいけるんだよ。」
と教えてくれました。
これは私たちにも当てはまることだと感じました。
また、お母さんたちのお話の中で
震災後、大変なことがあった時も、
「自分の人生を、家族の人生をよくするための努力なら惜しまないよね。
身の回りの人たちの人生が少しでもいい方に進められると思ったら、
どんなことでも出来るんだよ。」
とお話しして下さった方もいました。
その他にも、
大好きなアーティストがいるお母さんが、
その方の存在や歌から元気をもらえたというお話しの中で、
「好きを貫くこと、やりたいことをして生きることがどれだけ大切か、震災を通してより強く感じるようになったよ。
その大好きな人も自分も、人間はみんな、同じ24時間を生きていて、それをどう使うのかが人生を作っていくなら
自分らしく精一杯に生きるのが一番だと思うよ。」
と教えてくれた方がいました。
今回の月命日では、
震災があって感じた家族の絆だったり、
先生とお母さんたちなど、人と人との関係で思ったことについてのお話しが多く、
大変な時期を過ごしたからこそ
生まれてくる想いばかりでたくさんの学びがありました。
「再開したこども園」という目に見える復興はとても嬉しく、
大切に捉えたいと思っていましたが、
こういった心の中の変化も、もっとずっと大切に感じていきたいと思いました。
お話しを聞かせて下さった全ての方へ、感謝でいっぱいの月命日となりました。

LFNスタッフ
福田

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